Fight the Future

Java言語とJVM、そしてJavaエコシステム全般にまつわること

モウリーニョに学ぶマネージャ論

タイトルはやたら釣りっぽいけど、かなり真剣。
もう何年も考えてたから。


モウリーニョは知ってる人も多いと思うけど、サッカーの監督。元ポルト、チェルシーの監督で、現インテルの監督。2回チャンピオンズリーグ(CL)で優勝してる。45歳にして異なるチームでCLを制覇してるのは近年聞いたことがない。


生粋のRed Devils(Manchester United)ファンである僕がなんでモウリーニョなのかというと、システム開発における理想のマネージャはモウリーニョだと思ってるからだ。
# モウリーニョが他の監督でファーガソン(United監督)だけは尊敬しているというのもある。

自分が実際にできるプレーの質と、よいプレーヤーを判断することは別である

まず、モウリーニョはプロとしてのキャリアがない。サッカーの経験はある。
個人の実力は全盛期の自分より断然上手い選手しかいない。
それでもモウリーニョは適切に選手を配置し、誰がよいプレーヤーなのかを見極める。そしてチームを勝たせる。


ここで、マネージャ論。
マネージャは必ずしも最高のエンジニアである必要はない。
自分ができるかどうかは別であり、誰がよいエンジニアなのか、どんなコードがよいコードなのかという、何がよいことなのかを「判断」できる能力が必要なだけだ。
実際に自分ができる必要はなくて、各エンジニアのプレー(コード)を見極めることが重要だ。
場合によってはポジションのコンバート(役割の変更)や補強、解雇を判断する。

チームが負けた原因はモウリーニョの采配ミスだ

モウリーニョは歯に衣着せぬ言動で常にマスコミの注目を集めるが、単に性格だけではない。

選手は目の前の試合に専念しなければならない。
マスコミが私に群がっている限り、選手たちが周囲の雑音に邪魔されることはない。

また、私は「チームが負けた原因はモウリーニョの采配ミスだ」と批判されることが好きだ。
監督が自らの責任を認めれば、選手たちに無駄なプレッシャーをかけずに済む。
選手が非難されるよりよっぽど良い。

B L U E  G O L D: モウリーニョ語録。

モウリーニョは選手の盾になっている。そのため、スター軍団チェルシーでも選手からの信頼は厚かった。会長とも正面から戦っていた。


マネージャもそうだ。チームの盾になる。ユーザー、自社の上司。。。さまざまな方面からのプレッシャーからメンバーを守る。
「チームのために戦う」マネージャほど信頼を集めるものはない。
簡単に言いなりになってメンバーにムダなプレッシャーを与えるマネージャほど不要なものはない。

大げさすぎるガッツポーズがいい

得点したときなど監督はたいていガッツボーズが大きいが、ことモウリーニョはすごく大げさだ。
# ファーギーも相当だけど。

自分のチームが試合の土壇場などでゴールを決めた後には、大袈裟とも見えるほどの大きなガッツポーズやリアクションを見せ、喜びを爆発させる。

ジョゼ・モウリーニョ - Wikipedia

でもそれがいい。監督が最上位の地位である以上、監督の喜び方より大きくメンバーが喜びを表すことなんてできない。


メンバーがいい働きをしても、マネージャの喜びが小さいとチームに勢いはつかない。
大げさすぎるくらい喜ぶ。リリースは祭りにする。
何をやっても普通の反応しかしないマネージャが多すぎる。
できて当たり前のことなんてない。メンバーの働きに感謝する意味でも、リアクションは大きすぎて困ることなんてない。
「あのマネージャちょっとしたことで喜び過ぎ」なんて笑われても、代わりに「信頼」という得難いものを得られる。

まとめ

長いこと考えてたわりにはうまくまとまらなかった。。。
でも、マネージャは最高のエンジニアである必要はないってことはまず言いたい。
逆に、最高のエンジニアを単純にマネージャにするのも間違っていると言いたい。


マネージャに必要なのはプレーを判断することだ。
その意味で、プログラムをまったく知らないのも困る。
自分で書ける必要はないが、どんなエンジニアがよいエンジニアなのか判断できないようでは、マネージャじゃない。