僕はバリバリの文系プログラマだ。
でもソフトウェア工学はおもしろすぎる。
「この業界はずっと勉強し続けないといけないから大変だよ」と若い頃言われた。
違うよ。「し続けないといけないからおもしろい」んだ。
僕は今何かの技術でトップなわけではないし、きっとこれから出てくる若い人たちにどんどん抜かされるんだろうけど、別にいい。
新しい技術を身につけるつもりがないわけじゃなくて、もちろんガンガン勉強する。
それにこの業界は専門分野が多い。多すぎる。
だから年を取って活躍するフィールドがなくなるとも思えない。
ニッチな分野を見つければいいだけだし。
データベース1つにしたって、数学的な概念から端を発して、論理設計、物理的な実装、チューニング、SQLとどれもスペシャリスト足り得る専門分野だ。
さらには言語、フレームワーク、アーキテクチャ、インフラ、ネットワーク、UI。。。すごすぎる。
1人の人生ですべてを学ぶのは無理だ。
塾講師をしていたけど、毎年学習要項が少しずつ変わるとは言え教える内容はそう変わらない。
生徒によって教え方を変えたり対応を変えたりするけど、この業界のようなパラダイムシフトはない。
どうしても日々の業務にはマンネリを感じてしまう。塾の社員の人もそう言っていた。
この先僕は第一線のエンジニアじゃなくなるのかもしれないけど、管理だけやりたいなんてまったく思わない。
管理がニッチな分野で僕の専門になれば別だけど。
それでもプログラマと技術概念の共有くらいはできていたい。
「このオッサン、話せる。それにこういう部分は俺よりすごい」と若い人たちには思われたい。
すごいと思われなければ30代でもただの老害。
一生勉強できる仕事なんてすばらしいと思う。
もし僕が親父になって家で技術書を読んだりして勉強していれば、母親が子供に「勉強しなさい!」なんて言うより何千倍も効果があるだろう。
それともいつか僕も「技術がおもしろくない」なんて言うんだろうか。
でも僕の考えでは「つまらない = わからない」。おもしろくないなんて言うのは、わからなくなったときの言い訳だと思う。
学問として成り立っているものが知識欲を満たさない(おもしろくない)わけないんだから。