Fight the Future

Java言語とJVM、そしてJavaエコシステム全般にまつわること

「意味ない」って言うのやめないか

こういうのは日本だけ?何かをやっている人に「意味ない」って言うの。


エンジニアになって一番そういうの言われたのは「資格なんてとっても意味ない」って言葉。
たしかに資格を取ったからって何かが変わるわけじゃない。「資格の有無」に意味があるわけじゃない。
資格がなくてもすごいエンジニアはいるし、資格を持っていても何も知らない人もいる。
資格の有無自体がエンジニアの決定的な差にはならない。


けれど、資格を取る過程には意味があった。
その勉強の過程でないと、とても自分自身で勉強なんてしなかっただろう事柄があった。
資格の勉強がきっかけになった。

たとえば、SJC-BCというEJBの資格を取ったとき。
EJBって何かもしらないまま勉強してみた。Hello Worldのデプロイに3日もかかったよ。
JBossの出す大量のログに発狂寸前だった。
「宣言的トランザクション」なんて聞いたこともなかった。これはとんでもなくスゲーと思った。
JNDI?ナロー変換?だったよ。


EJBってスゲーな!って思いながら次に『J2EEシステムデザイン』読んだよ。
衝撃だった。EJBがボロクソだった。フリーザつええって思ったらセルが出てきたような感じ。
資格勉強というある種仕様を学んでいたから、Springへの流れはスムーズだった。


もちろんその資格を取らなくてもSpringのよさをきちんと理解できる人は多いと思う。
でも、僕は資格の勉強があったからうまく技術の流れを理解できた。

そのアクションをホメよう

意味があるかなんて、短絡的にはわかるはずがない。
僕は大学で哲学専攻で、まったく実用性ないなとか思ってたけど、この業界で意外に哲学用語がでてきたりして、まったく意味ないわけでもなかったんだなとか思う。


意味ないって聞いて何もしない人より、アクションを起こしている人をホメよう。
行動を起こさなければ、世の中から何も反応なんてない。
設計がしたいから、UMLの資格勉強をしてる?いいじゃない。
設計がしたいって希望を言ってるだけで何もしない人より全然いい。


そのアクションがずれていたりしたときは、「意味ない」じゃなくて「アクションの方向を変える」ように導こうよ。
「意味ない」で行動自体をつぶしてしまうなんてナンセンスの極みだ。
「それならこの本先に読んだ方がいい」とか「実際にアプリを作るとより実践的だよ」とか。


とにかく誰かが何かをしだしたらとたんに「意味ない」の大合唱はやめようよ。
アクションの結果ではなく過程で、人は必ず何かを得る。
それがポジティブな何かかネガティブな何かはわからないけど、何もしないよりいいに決まってる。